社会保険労務士の試験は、「労働基準法」、「労働安全衛生法」、「労働者災害補償保険法」、
「雇用保険法」、「労働保険徴収法」、「健康保険法」、「国民年金法」、「厚生年金保険法」、
「労務管理に関する一般常識」「社会保険に関する一般常識」の10科目で構成されています。

試験科目がとても広く、不得意科目が一科目でもあると、
何年勉強をしても合格へたどり着けない難関試験といえるでしょう。

特に独学で効率的な勉強をしようとする方は大変かもしれません。

しかし社労士試験には、基礎力を固めておけば比較的得点しやすい科目もあります。

また、数値を正確に暗記しておかないと、得点できない科目などもあります。
ここでは試験10科目内容について、その内容と勉強法のポイントをお話しします。

労働基準法

労働者を守るための労働条件の基準を定めた法律ですが、
この科目を不得意にしている方は多いようです。

条文についての知識を問う出題が多くなされていますが、条文がそのまま出されることは少ないです。
文章の表現を変え、さらに判例を絡めた出題が多く、そのため難問が多くなっています。暗記ではなく、条文の内容をよく理解する勉強方法を工夫してください。

労働安全衛生法

労働基準法の一部が独立して一つの法律になったのがこの法律です。
労働安全衛生法では、おのおの条文が非常に似通っていますので、各条文が持つ意義に注意して、棲み分けをしながら理解なり暗記してください。条文が似通っていることから、選択式問題ではいわゆる「ひっかけ問題」も多く出されますが、基本をしっかり押さえておけば、むしろ得点しやすい科目です。

労働者災害補償保険法

労災保険法は労働災害の結果給付される労災保険について定めた法律です。
業務上の災害はもちろん、通勤途中での災害などについての補償を定めています。この法律の性質上、出題も、労働者のケガや病気をどのよう補償するか、その内容を問われることが多いです。出題範囲がそんなに広くないですから、過去問(最低5年分)を繰り返すことで得点源となる科目です。

雇用保険法

労働者が職を失った時の失業手当(基本手当)の支給と、再就職支援について定めた法律です。
いまは不景気ですから、みなさんの周りにもこの法律のお世話になっている方はけっこういらっしゃるかもしれませんね。 雇用保険の試験対策では、給付の仕組みの全体像を理解していることが大切です。給付日数や金額などの具体的な数値を、法改正後の最新の数字で暗記してのぞみましょう。高得点が期待できる科目です。

労働保険徴収法

徴収法は、労災保険と雇用保険の保険料の徴収や労働保険の適用に関する規定を定めています。
労働保険の適用や保険料の納付に関する手続が、いわばシステムのように定められていて、勉強をはじめたばかりのときは理解しずらい科目かもしれません。徴収の仕組みや方法をきちんと理解した上で、計算問題の慣れてください。その際適用される数値はもちろん最新のものになりますので、法改正にも注意してくださいね。

健康保険法

「社会保険」のなかの1つの、健康保険について規定している法律で、
会社の業務以外でケガをしたり病気になったときの補償を定めています。この法律は誰にも身近で馴染みやすいはずなのですが、受験者の立場になると、保険料や療養費の計算に悩まされます。療養費の負担や医療制度なども含め、保険給付全般を押さえるようがんばってください。

国民年金法

みなさもご存知の通り、年金法はたびたび改正がなされています。
そのため理解するまでに時間がかかる科目です。また基本的な事項にさまざまな「例外部分」が付いており、それらすべて把握するのは容易ではりません。しかし国民年金は年金制度の基礎であるため、これが理解しておかないと、厚生年金は勉強してもわかりません。 法律が難解なためでしょうか、出題はオーソドックな出し方をされることが多いようです。

厚生年金保険法

『国民年金は建物の一階、厚生年金保険は二階』、
そんなたとえ話もあり、この2つの法律はよく似ています。
厚生年金保険法は、「被保険者」の種類や相違を押さえながら、国民年金との違いを意識しながら理解していくと勉強が効率的です。国民年金にはない、厚生年金独自の給付について押さえておくことがポイント。また財政難に、どのよう対処するかなどの出題も増えているように思います。

労務管理に関する一般常識

出題範囲が広く、試験対策がいちばんむずかしい科目ではないでしょうか。
内容は「労働関係法令」「労働経済」「労務管理」の3つに分かれています。この3つは密接に関連しているため、横断学習が効果的です。この3つのジャンルに関連した法律のほか、白書からの出題もあります。白書対策は直前期の対策本を一冊購入することをお薦めします。いずれにしても高得点は期待できない科目ですので、あまり深入りしない方がいいかもしれません。

社会保険に関する一般常識

介護保険法、民健康保険法、老人保健法、児童手当法、
社会保険労務士法、確定拠出年金法などの法令等から出題されます。
労務管理に関する一般常識と比べれば出題範囲は限られているとはいってもそれでもかなり広いです。ただこの科目には、他の科目で勉強することが含まれていますので、社会保険の勉強をする時に、一般常識の過去問にも解くようにして、細切れ勉強をするのがよいかもしれません。